『スカートはかなきゃダメですか? ジャージで学校』 名取 寛人/著 理論社
この本は女性として生まれながらも、幼いころから性別に違和感を覚えていた著者の色々な苦悩についてが、中高生世代にも理解しやすく書かれています。
最近はLGBT(性的少数者総称のひとつ)という言葉をよく耳にしますが、著者の子ども時代はあまり理解されず、偏見もあって大変でした。ランドセルの色、制服のスカートははきたくない、トイレなど…。この本で「主張して選ぶことができたのは、洋服だ。」といっている箇所はすごく印象に残っています。子どもながらも色々と考え、女の子が好む色の洋服やスカートもはかなくなり、中学時代はジャージで通学。大人になるにつれて体つきも変わり、更なる苦悩や葛藤が生まれていたようです。さまざまな悩みを抱えながら困難を乗り越えて、自分らしく生きると決めた著者は、男性だけのバレエ団に日本人初のバレエダンサーとして入団し活躍しました。
バレエダンサーという職は、著者にとって本当の自分の姿のように思いました。