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おうちで読めるおすすめ小説~科学者とあたま~

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『科学者とあたま』 寺田 寅彦/著

 寺田寅彦は戦前に名の知れた物理学者であり、随筆家でした。
東京帝国大学(現在の東京大学)理科大学を首席で卒業し、夏目漱石とも交流がありました。夏目漱石の作品には、寺田をモデルにしたと思われる登場人物が出てくるほど親しかったようです。
「科学者とあたま」は科学者の心構えを書いた短篇随筆作品です。
冒頭でこのようなことが書かれています。
―「科学者になるには『あたま』がよくなくてはいけない」これは普通世人の口にする一つの命題である。これはある意味ではほんとうだと思われる。しかし、一方でまた「科学者はあたまが悪くなくてはいけない」という命題も、ある意味ではやはりほんとうである。―
まるで謎解きのようですが、どうしてそうなのかが滔々と語られ、思わず「なるほど・・・」と唸ってしまいます。
こうした寺田の言葉は科学の分野にとどまらず、今現在も通用する生きるうえでの智恵としても読みごたえがありますよ。

青空文庫で読むなら→科学者とあたま
本で読むなら→『昭和文学全集 33』 小学館

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