読書感想文でつまずきやすいのが、「本を選んだ理由」をどう書くかです。
理由は立派である必要はなく、読んだあとに書きたい感想へつながる形に整えれば十分です。
ここでは、使い回せる言い方の型と、理由が浮かばない時の見つけ方をまとめます。
読書感想文で本を選んだ理由の例7パターン
「本を選んだ理由」は、読書前の自分の気持ちを示すパートです。
大事なのは、理由を一言で終わらせず、次に書く感想の種を一つ置くことです。
すすめられた本
人からすすめられたのなら、その人の言葉を借りるだけで自然な理由になります。
書き出しは「誰に」「何と言われたか」を一つだけ入れると強いです。
例文は「家族にすすめられ、どんな所に心が動くのか確かめたくて読み始めました。」です。
| 理由の核 | 他者のすすめ |
|---|---|
| 向いている本 | 課題図書 友だちの推し本 |
| 書き出しの型 | すすめられて気になった |
| 次につなぐ視点 | 勧めた理由の推測 |
| 避けたい形 | 誰にすすめられたか不明 |
タイトルに惹かれた本
タイトルが刺さったなら、その言葉のどこに反応したかを書けば理由になります。
ポイントは、タイトルを丸写しせず「自分の気持ち」を一語足すことです。
例文は「タイトルの言葉が自分の悩みに重なり、答えの手がかりが欲しくて選びました。」です。
| 理由の核 | 言葉の引力 |
|---|---|
| 向いている本 | 自己啓発 小説 エッセイ |
| 書き出しの型 | 題名の一語が刺さった |
| 次につなぐ視点 | 読む前の期待 |
| 避けたい形 | ただ面白そうで終わる |
表紙が気になった本
表紙は立派なきっかけで、色や絵から想像した内容を書くと自然です。
読後に「想像と違った点」を書けるので、感想へつなげやすくなります。
例文は「表紙の雰囲気から明るい話だと思い、その印象が本当か確かめたくて手に取りました。」です。
| 理由の核 | 第一印象 |
|---|---|
| 向いている本 | 児童書 図書館の本 |
| 書き出しの型 | 表紙の印象が気になった |
| 次につなぐ視点 | 想像との違い |
| 避けたい形 | 表紙の説明だけになる |
自分の悩みに近い本
悩みがある人ほど理由は書きやすく、共感ポイントが感想の中心になります。
ここは具体的な悩みを一つだけ挙げ、解決したい気持ちを添えると良いです。
例文は「同じような不安を抱えていて、登場人物の選択から学べることがあると思い選びました。」です。
| 理由の核 | 自分事 |
|---|---|
| 向いている本 | 青春小説 成長物語 |
| 書き出しの型 | 悩みに重なった |
| 次につなぐ視点 | 自分との共通点 |
| 避けたい形 | 悩み説明が長すぎる |
授業で触れた本
授業で出てきた言葉や背景が気になったという形にすると、理由が締まります。
「授業で知ったこと」と「確かめたいこと」をセットにすると強いです。
例文は「授業で話題になったテーマが気になり、物語の中でどう描かれるか確かめたくて読みました。」です。
| 理由の核 | 学びの延長 |
|---|---|
| 向いている本 | 課題図書 伝記 歴史 |
| 書き出しの型 | 授業の疑問を確かめた |
| 次につなぐ視点 | 知識の更新 |
| 避けたい形 | 授業の説明だけになる |
作者が好きな本
作者買いは立派な理由で、前に読んだ作品との違いを書けます。
「前作のどこが良かったか」を一つ挙げると説得力が出ます。
例文は「以前の作品で心に残った表現があり、今回も言葉の力を味わいたくて選びました。」です。
| 理由の核 | 作者への信頼 |
|---|---|
| 向いている本 | シリーズ作品 短編集 |
| 書き出しの型 | 作者の作風に惹かれた |
| 次につなぐ視点 | 前作との比較 |
| 避けたい形 | 好きだからだけで終わる |
社会テーマが気になる本
ニュースや身近な出来事から選んだ本は、意見や行動へつなげやすいです。
大きな話にしすぎず、自分の生活に関係する一点に絞るのがコツです。
例文は「最近よく耳にする問題を自分の言葉で考えたくて、この本を選びました。」です。
| 理由の核 | 関心の芽 |
|---|---|
| 向いている本 | ノンフィクション 小説 |
| 書き出しの型 | 身近な疑問から選んだ |
| 次につなぐ視点 | 自分の意見 |
| 避けたい形 | 世の中の話だけになる |
理由が思い浮かばないときの見つけ方
「なんとなく選んだ」と感じる時でも、実は小さなきっかけが隠れています。
きっかけを掘り起こす質問を使うと、理由が言葉になります。
読む前の自分
本を開く前の気分を思い出すと、理由の材料が見つかります。
「退屈」「不安」「好奇心」など、感情を一語にすると書きやすいです。
最後に、その感情が読後にどう変わったかを比べると感想が深まります。
- 今の気分
- 最近の出来事
- 解決したいこと
- 知りたいこと
- 避けたいこと
本棚の前の数秒
本を手に取った瞬間の行動には、理由が出ています。
裏表紙を読んだのか、目次を見たのか、厚さを確かめたのかを思い出します。
その動きは「求めていたもの」を表しているので、理由の文章に変換できます。
| 行動 | 裏表紙を見る |
|---|---|
| 見えている欲求 | 話の入口を知りたい |
| 理由の言い換え | 内容の雰囲気を確かめた |
| 次の一文 | 期待していた点 |
周りに聞く
家族や先生に「この本はどこが良いのか」を一言でも聞くと理由になります。
相手の言葉をそのまま入れず、自分がどう感じたかを添えるのが大事です。
すすめ言葉と読後の実感が一致したかどうかも、感想の軸になります。
選び方を正直に整える
理由が薄い時は、無理に立派にせず、正直な動機を整える方が自然です。
「適当に選んだ」は言い換えるだけで、十分な理由になります。
例として「時間内に読み切れそうで、感想を書ける余裕を作りたかったので選びました。」が使えます。
理由から感想につなげる構成のコツ
理由はゴールではなく、感想への助走です。
「理由に関係する場面」を選ぶと、話がぶれにくくなります。
心に残った場面
本を選んだ理由と同じ方向に心が動いた場面を一つ選びます。
場面は細かいあらすじではなく、「何が起きたか」を短く押さえます。
そのうえで、なぜ自分が反応したのかを一文で言うと感想になります。
- 場面の場所
- 登場人物の行動
- 自分が感じた感情
- なぜそう感じたか
- 今の自分に必要な気づき
自分の体験
似た経験を一つだけ出すと、感想が一気に自分の言葉になります。
体験は長く語らず、「いつ」「どんな気持ちだったか」を最小限にします。
最後に、本を読んだことで体験の見え方が変わった点を書くと締まります。
結論へ運ぶ道筋
最後は「これから自分はどうしたいか」に着地させるとまとまります。
大きな決意でなく、明日からできる行動にすると書きやすいです。
読後の変化を一言でまとめると、読み手に残りやすくなります。
| 段落 | 書き出し | |
|---|---|---|
| 内容 | 本を選んだ理由 | |
| つなぎ | 読み進めるうちに | |
| 段落 | 本論 | |
| 内容 | 心に残った場面と気づき | |
| つなぎ | そのとき私は | |
| 段落 | 結び | これからの自分 |
あらすじ比率
あらすじが長いと感想が薄く見えやすいので、必要最小限にします。
目安は「場面の説明は短く、気持ちと考えは多め」に寄せることです。
場面説明の直後に、自分の反応を書けば比率が自然に整います。
学年別に無理なく書ける表現
同じ理由でも、学年で求められる言葉の精度が変わります。
難しい言葉を背伸びして使うより、分かる語で具体にする方が強いです。
小学生
小学生は「好き」「こわい」「わくわく」などの感情語が武器になります。
理由は一つに絞り、気持ちの変化をはっきり書くと伝わります。
例文は「表紙が楽しそうで、どんなことが起きるのか知りたくて読みました。」です。
- 楽しかった
- びっくりした
- かなしかった
- すごいと思った
- まねしたいと思った
中学生
中学生は「なぜそう思ったか」を一段だけ深く書くと伸びます。
理由に自分の経験を少し混ぜると、文章が急に大人っぽくなります。
例文は「自分にも似た迷いがあり、主人公の選択から学べると思い選びました。」です。
| 言い方 | 興味を持った |
|---|---|
| 深め方 | 理由を一段掘る |
| 足しやすい要素 | 自分の体験 |
| 結びの形 | これからの行動 |
高校生
高校生は「問い」を立てると、感想に芯ができます。
理由を「確かめたいこと」に変換すると、論理の流れが作れます。
例文は「社会の中で起きている問題を自分の言葉で考え直したくて選びました。」です。
先生に刺さる注意点
評価されやすい文章は、読んだ人の体験が見える文章です。
逆に、書きやすさのためにやりがちな失点もあります。
ネタバレ量
結末まで詳しく書くと、感想より紹介に見えやすくなります。
大事なのは「何が起きたか」より「それで自分がどう動いたか」です。
場面は一つに絞り、感情と言葉を丁寧に置く方が伝わります。
理由の作り話
理由を盛るより、素直な動機を整える方が説得力があります。
「読みやすそう」「短そう」でも、学びの視点につなげれば十分です。
読後の変化が書けるなら、理由は小さくても成立します。
- 読み切れそう
- 気分転換
- 話題になっていた
- 図書館で目に入った
- 家にあった
感想の軸
感想の軸が一つあると、文章全体がぶれません。
軸は「登場人物」「テーマ」「自分の体験」のどれか一つに決めます。
最後の結論を、その軸で言い切ると締まります。
| 軸の種類 | 登場人物 |
|---|---|
| 書きやすい観点 | 共感 反発 変化 |
| 軸の種類 | テーマ |
| 書きやすい観点 | 賛成 反対 迷い |
| 軸の種類 | 体験 |
| 書きやすい観点 | 過去の自分 今の自分 |
最後に押さえたい要点
本を選んだ理由は、読書前の自分の気持ちを短く示せば十分です。
理由の直後に、確かめたいことや期待を一つ置くと感想へつながります。
心に残った場面は一つに絞り、あらすじより自分の反応を多めにします。
最後は明日からの行動や考え方に着地させると、読後感のある読書感想文になります。

