図書館で働く選択肢として「司書資格を取りたい」と思ったとき、通信で取れるのかが最初の壁になります。
結論から言うと、通信制大学や科目等履修で必要科目を修得して、条件を満たせば司書資格は目指せます。
ただし、スクーリングや実習の有無、証明書の扱い、学費の見え方は大学ごとに差が出やすいです。
ここでは、候補の絞り込みに役立つ「おすすめ校の見取り図」と、選び方の基準をセットで整理します。
図書館司書の資格を通信で取るおすすめはどこ?
通信で司書資格を目指すなら、まずは「学び方の相性」と「スクーリング負担」で候補を絞るのが早道です。
次に、あなたがすでに大卒かどうか、最短を狙うのか、卒業(学位)も同時に狙うのかで選択肢が変わります。
八洲学園大学
オンライン学修を前提にした通信制大学として知られ、働きながらの学びを前提に設計されています。
短期間で一気に取り切りたい人は、学習設計とサポートの手厚さを確認すると判断が速くなります。
「早さ」を優先するほど、レポート提出や科目の回し方の計画が重要になります。
| 名称 | 八洲学園大学 |
|---|---|
| 学習スタイル | オンライン中心 |
| スクーリング | 要確認 |
| 最短の目安 | 短期設計が可能 |
| 向いている人 | 社会人学習 |
| 注意点 | 計画性が必須 |
聖徳大学
司書資格を含む複数資格に対応しており、学部・学科構成の中で学びを組み立てるタイプです。
卒業(学位)も視野に入れたい人は、取得したい資格の組み合わせと学習負担を先に整理すると迷いが減ります。
学びの専門性を伸ばしたい人は、関連分野の科目の厚みも見ておくと安心です。
| 名称 | 聖徳大学 |
|---|---|
| 学習スタイル | 通信教育部 |
| スクーリング | 要確認 |
| 最短の目安 | 学習計画次第 |
| 向いている人 | 学位も検討 |
| 注意点 | 履修設計が鍵 |
佛教大学
司書資格に対応し、学部として卒業を目指すルートと、科目履修で必要科目を狙うルートが整理されています。
すでに大卒の人は、科目履修で「必要科目だけ」を取り切れるかがポイントになります。
スクーリングが絡む科目の時期を読み違えると遠回りになるので、年度スケジュールの確認が大事です。
| 名称 | 佛教大学 |
|---|---|
| 学習スタイル | 通信教育課程 |
| スクーリング | 科目により |
| 最短の目安 | 最短1年目安 |
| 向いている人 | 科目履修も検討 |
| 注意点 | 実習・演習の確認 |
近畿大学
eラーニングを活用しながら、司書資格取得を目指すコースが用意されています。
費用を抑えたい人は、学費だけでなく「資格課程の追加費用」「面接授業の有無」をセットで見てください。
大学ブランドを重視しつつ、学修のしやすさも取りたい人の候補になりやすいです。
| 名称 | 近畿大学 |
|---|---|
| 学習スタイル | eラーニング活用 |
| スクーリング | 要確認 |
| 最短の目安 | 学習設計次第 |
| 向いている人 | 学費負担を抑える |
| 注意点 | 追加費用の把握 |
大阪芸術大学
通信教育部で司書資格に対応しており、履修年次や演習科目の扱いが明示されています。
芸術系の学びと組み合わせたい人は、専門分野と司書課程をどう両立するかが判断軸になります。
面接授業料などの追加費用が出やすいので、費用構造を先に理解しておくと安心です。
| 名称 | 大阪芸術大学 |
|---|---|
| 学習スタイル | 通信教育部 |
| スクーリング | 演習で発生 |
| 最短の目安 | 年次計画が必要 |
| 向いている人 | 専門分野も学ぶ |
| 注意点 | 面接授業の費用 |
帝京平成大学
通信教育課程で司書資格に対応し、必要科目の単位数や科目等履修生のルートも案内されています。
すでに短大・大学卒の人は、科目等履修で必要科目を最短で回せるかを確認するとスムーズです。
「修了書」の発行条件など、証明の仕方に関わる情報は早めに把握しておくと後で困りません。
| 名称 | 帝京平成大学 |
|---|---|
| 学習スタイル | 通信教育課程 |
| スクーリング | 科目により |
| 最短の目安 | 最短1年目安 |
| 向いている人 | 科目等履修を活用 |
| 注意点 | 発行条件の確認 |
通信で司書資格を取る前に押さえたい条件
司書資格は「必要科目の修得」と「学歴要件」がセットになり、通信でもこの原則は変わりません。
先に条件を押さえると、遠回りになる大学選びや科目選択を避けやすくなります。
取得ルート
司書資格は、大学等で定められた「図書館に関する科目」を修得して要件を満たすのが基本です。
すでに大卒の人は、科目等履修や資格課程で必要科目だけを取りにいく方法も検討できます。
公的情報は文部科学省の案内も参照しておくと安心です。
証明のしかた
卒業と同時に資格取得を目指す場合は、大学の証明書が出るケースが多いです。
一方で、卒業後に科目履修で必要科目を揃える場合は、単位修得証明などで示す形になることがあります。
就職活動で求められる提出物を想定し、大学側の案内を先に確認しておくと安全です。
司書補ルート
司書補から実務経験を積み、講習を経て司書を目指す考え方もあります。
ただし、実務経験の要件や講習の実施状況は年度で変動しうるため、最新情報の確認が欠かせません。
- 現状の学歴
- 最短で取りたい期限
- 図書館勤務の有無
- 通学できる頻度
似ている資格の違い
「司書」と「司書教諭」は別の資格で、必要条件も働く場所も異なります。
学校に関わる働き方を想定している人ほど、どの資格が必要かを先に確定させるとブレません。
| 区分 | 主な対象 | 必要条件の傾向 |
|---|---|---|
| 司書 | 公共図書館等 | 所定科目と学歴 |
| 司書教諭 | 学校図書館 | 教員免許が前提 |
| 学校司書 | 学校図書館 | 自治体要件で差 |
通信制の選び方はここで差がつく
同じ「司書資格が取れる通信」でも、続けやすさは大学の設計で大きく変わります。
あなたの生活リズムに合う条件を明文化して、大学の案内と突き合わせていきましょう。
学修スタイル
オンデマンド中心か、印刷教材中心かで、日々の負担感が変わります。
スマホ学修のしやすさや、レポート提出の導線も地味に効いてきます。
- 学修メディア
- レポート提出方法
- 試験方式
- 質問の窓口
スクーリング負担
通信でも、演習や実習で対面が必要になる場合があります。
年に何回どこへ行く必要があるかを、入学前に具体化しておくのが現実的です。
費用の見え方
学費だけを見てしまうと、課程費や面接授業料、教材費の差で印象が逆転することがあります。
比較は「年間の合計見込み」で揃えると判断がぶれません。
| 費用区分 | 見落としやすい点 |
|---|---|
| 授業料 | 履修単位で変動 |
| 課程費 | 資格課程の追加 |
| 面接授業料 | 演習で発生 |
| 教材費 | 科目ごとに差 |
実習の設計
図書館実習が必須か選択か、受け入れ先の確保をどうするかで難易度が変わります。
勤務先や居住地の事情がある人は、実習の案内が具体的な大学を優先すると安心です。
社会人でも続けられる学習計画の作り方
通信の最大の敵は「忙しくて放置すること」なので、計画は根性より仕組みに寄せるのが正解です。
先に詰まりやすい場面を潰しておくと、学習の再開コストが下がります。
週の学習枠
学修時間は多さよりも固定枠が大事で、同じ曜日・同じ時間に置くほど崩れにくいです。
短時間でも継続できる形にして、レポート前だけ増やす運用が現実的です。
- 平日30分枠
- 週末90分枠
- 提出週の追加枠
- 復習の予備枠
レポート管理
提出物は「着手日」と「締切日」を分けて管理すると、遅延しにくくなります。
先に骨子を作ってから本文を書く形にすると、忙しい週でも前進できます。
スクーリングの段取り
対面がある科目は、仕事の繁忙期を避けて固めるだけで難易度が下がります。
宿泊や移動が必要なら、費用も含めて年初にまとめて確保しておくのが安全です。
| 項目 | 準備の目安 |
|---|---|
| 日程 | 2〜3か月前 |
| 交通 | 早割の活用 |
| 宿泊 | 会場周辺を確保 |
| 持ち物 | 前週に固定 |
実習の確保
実習先の受け入れはタイミングと調整が必要になりやすいです。
自治体や館の方針で条件が変わるため、大学の案内に従って早めに動くのが確実です。
資格を取った後に働き方をつなげるコツ
司書資格を取って終わりではなく、応募先に合わせた経験の言語化で結果が変わります。
未経験でも通る道はあるので、選び方と準備を具体化しましょう。
求人の見つけ方
自治体の募集、指定管理、民間の専門図書館など、入口は一つではありません。
雇用形態の違いを受け入れられるほど、最初の選択肢が広がります。
- 自治体の採用情報
- 指定管理の求人
- 大学図書館の公募
- 企業内図書室
未経験の強みに変える
司書業務は「利用者対応」と「情報整理」が核になるため、異業種経験が刺さる場面があります。
接客、事務、教育、ITなどの経験は、切り口次第で十分に武器になります。
書類で伝える要点
資格に加えて、レポートで学んだテーマや、実習で何を意識したかを具体的に書けると強いです。
業務理解を示すために、志望理由は抽象語を避けて「やりたい作業」に落とすのがコツです。
| 項目 | 書く内容の方向性 |
|---|---|
| 志望理由 | 業務への具体興味 |
| 経験 | 利用者対応の実例 |
| 学び | 科目テーマの要約 |
| 強み | 継続力の根拠 |
働き方の現実
最初は非常勤や契約から入るケースもあり、経験を積んで次の条件へ移る戦略が現実的です。
長期目標がある人ほど、最初の一歩を「経験獲得」に寄せると前に進みます。
迷いを減らして最短で決めるための要点
通信で司書資格を目指すなら、候補校は「学修スタイル」「スクーリング」「費用の合計見込み」でまず絞れます。
次に、あなたが大卒かどうかで「卒業も狙うか」「科目等履修で取り切るか」を決めると道筋が一本化します。
最後に、証明書の扱いと実習の段取りを入学前に確認しておくと、後戻りのリスクが一気に下がります。

