YA新着図書 お知らせ

YA新着図書の紹介【2023年1月~2023年3月】

更新日:

『ごはん食べにおいでよ』 小手鞠 るい/作 講談社

新着図書の中から今回紹介するのは『ごはん食べにおいでよ』です。

プロローグ的な第1章は、主人公の雪が大人になって自分の店をオープンさせるところから始まり、次の第2章からラストまでで振り返る形で、雪の中学2年生から3年生の間の話が展開されます。

雪は父と二人暮らしの少年。食事は雪が作っています。二人はベジタリアンなのでメニューもベジタリアン仕様です。例えばカレーも肉を使わず、豆や季節野菜たっぷりでカレールーも市販のものでなく、スパイスを自分で配合する本格派。ちょっと大人っぽくて格好いいのです。
各章ごとに、雪の友人や、近所の子どもなどが雪の家にやってきては雪の手料理を食べます。それぞれ悩みなど抱えてはいるのですが、おいしいものを食べて心と身体がほっこりあたたまって、話をゆっくりするとなんとなく解決します。

世界の食糧問題や、動物や人との関わり方、親しい人の死や友人の恋愛など、描きようによっては大問題になったりこじれてジメジメしそうなことも、暖かく淡々と進んでいくので読みやすいです。
そして最後まで読んだ後、ぜひもう一度冒頭の第1章だけ読み返してほしいです。
最初は気づかなかったけど、この人はあの子だったのか…!とか、
このメニューはあの…!とか、気づくことがいっぱいあって感慨深くなるはず。

本の最後に、文中にでてきた料理のレシピが載っているので、作ってみるのも楽しいかもしれません。


1月から3月のYA向け新刊はこちら

  • 『ウクライナから来た少女ズラータ、16歳の日記』 ズラータ・イヴァシコワ/文・絵 世界文化社
  • 『グッゲンハイムの謎』 シヴォーン・ダウド/原案 ロビン・スティーヴンス/著 越前 敏弥/訳 東京創元社
  • 『ポテトとシェイクの恋のあと (Eバーガーシリーズ 6)  』 神戸 遙真/著 講談社
  • 『バンピー』 いとう みく/著 静山社
  • 『ぼくたちはまだ出逢っていない』八束 澄子/著 ポプラ社
  • 『生きるために必要な「法律」のはなし 大人になる前に知ってほしい』木村 真実/[ほか]監修 ナツメ社
  • 『考えたことなかった』 魚住 直子/著 偕成社
  • 『きみの鐘が鳴る』尾崎 英子/作  ポプラ社
  • 『世界を平和にする第一歩』 河出書房新社/編 井手上 漠/[ほか]著 河出書房新社
  • 『マスク越しのおはよう』 山本 悦子/著 講談社
  • 『満天inサマラファーム』 長谷川 まりる/作 講談社
  • 『保健室経由、かねやま本館。 5』松素 めぐり/著 講談社
  • 『ごはん食べにおいでよ』 小手鞠 るい/作 講談社
  • 『鈴の音が聞こえる 伝えるということ』 辻 みゆき/著 講談社
  • 『手で見るぼくの世界は』 樫崎 茜/作 講談社
  • 『君たちが生き延びるために 高校生との22の対話』 天童 荒太/著 筑摩書房
  • 『MINECRAFT3つの試練』 スイー・デイヴィース/作 金原 瑞人/共訳 松浦 直美/共訳 竹書房

-YA新着図書, お知らせ

Translate »

Copyright© 図書館ホームページ , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.