『銀河鉄道の夜』 宮沢 賢治/著
「銀河鉄道の夜」に出てくる鉄道はどんな形を想像しますか？
なんとなく蒸気機関車（SL）を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ところが注意深く読んでいくと、文章の中では
――「それにこの汽車石炭をたいていないねえ。」ジョバンニが左手をつき出して窓から前の方を見ながら云いました。「アルコールか電気だろう。」カムパネルラが云いました。――
というようにSLではないことが示唆されています。
一説によると銀河鉄道の列車は、賢治の故郷・岩手県花巻に実在した花巻電鉄をモデルにしたと言われています。花巻電鉄の車両は「馬面電車」「ハーモニカ電車」と呼ばれたように、細長い車体をしているんですよ。
名作は読み返してみると新たな発見があるものです。ちゃんと読んだことがなかったという人もこの機会に挑戦してみてはいかがでしょうか？
青空文庫で読むなら→銀河鉄道の夜
本で読むなら→『銀河鉄道の夜 改訂25版 』 宮沢 賢治/著 角川書店
大活字で読むなら→『宮沢賢治大活字本シリーズ 1 銀河鉄道の夜 ほんとうの幸い』 三和書籍
朗読CDで聴くなら→『銀河鉄道の夜』 宮沢 賢治/著 岸田 今日子/郎読 新潮社